2008年12月20日

改元はいかが?

ある日、仕事の帰り道にふと思った―。

「そろそろ今年も終わりかあ。
なんか年末って感じがしないな。
不況、不況とマスコミは騒ぐが、
ま、日本では年が改まれば気分が変わるからいいよな。
どうせだからこの際、改元もすりゃあいいのに・・・」

思わず自分に問い返した―。
「ん、『改元』?」
その手があったか。

周知の如く、日本には独自の年号がある。
改元は、元号法で規定されており、現在は一世一元、
皇位継承時に限り改元を行うことが定められている。
ただし昔は、
凶事にあたってその影響の断絶を願って改元する、
災異改元があった。
応仁、文明、弘治、元亀、天正、慶長、万治、寛文、延宝、
宝永、寛政、天保、弘化、安政、万延、慶応
はすべて災異改元がきっかけで誕生した元号である。
並べてみると一目瞭然、
戦国、安土桃山、幕末での災異改元が目立つ。
例えば、信長の一生だと、
天文→弘治→永禄→元亀→天正
と4回改元があり、内3回(弘治、元亀、天正)が災異改元である。
秀吉だと、
天文→弘治→永禄→元亀→天正→文禄→慶長
と6回、内4回(弘治、元亀、天正、慶長)が災異改元である。
家康だと、
天文→弘治→永禄→元亀→天正→文禄→慶長→元和
と7回で、内4回(弘治、元亀、天正、慶長)が災異改元である。
篤姫だと、
天保→弘化→嘉永→安政→万延→文久→元治→慶応→明治
と8回で、内4回(弘化、安政、万延、慶応)が災異改元である。

みんな大変な時代に生きていたことがよくわかる。
災異改元の割合は、信長の75%を筆頭に、
秀吉が66.7%、家康57.1%、篤姫は50%であり、
「なるほど、信長は第六天魔王だなあ」
などと意味不明な感想を抱いてしまう。

まあ、災異改元かどうかともかくとして、
ここは改元の経済効果についてのお話。
役所の書類の多くは元号が記載されているし、
民間企業でも役所ほどでないにしろ、
元号が記載されている書類はある。
システムやソフトウェアでも元号の表示が行われている。
元号を変えれば、印刷業、製紙業、
精密機器(プリンター、コピー機)、
IT業界(特にソフトウェア製品と保守)、
判子・スタンプ屋、文房具店などを潤す。
注目したいのは、これは確実に内需拡大につながる点である。
日本の元号は完全に自国ローカルで閉じた話だからだ。
上に書いた産業が潤えば、
自動車も買おう、コンピュータも買おう、
印刷用の備品も買おう、と効果は波及していく。
それも国内限定で―。

どういう予算を組むか、財政論争しているヒマがあるなら、
すっぱり判断して打てる手を即座にすべて打てばよいではないか。
「すべて」という中には、元号法を見直して、
必要に応じて皇位継承とは関係なく改元できるようにしておく、
のような意外なものもある。
伝統回帰の意外な持ち味でもある―。


posted by hermit at 19:12| ニューヨーク ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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